2009/10/09(金)
浄土真宗親鸞会の「教学聖典」では出典が『因果経』となっている、有名な言葉に
「経言 欲知過去因 当観現在果 欲知未来果 当観現在因」
(経にいはく 過去の因を知らんと欲すれば まさに現在の果を観るべし 未来の果を知らんと欲すれば まさに現在の因を観るべし)
がありますが、これは『法苑珠林』という7世紀に中国でできた本に出ている言葉です。
この中の「経にいはく」とある「経」は不明であり、経典の確かな根拠はありません。
なお、教学聖典にある「汝ら」という言葉は、『法苑珠林』にもありません。
文の内容をどうのこうのと言っているのではありません。
お間違いのないようお願いします。
〈参照〉
法苑珠林とは(オンライン版 仏教辞典 WikiDharma より)
道世撰。百巻。大正 五十三巻。唐の668年(総章元)撰。
本書は諸経論におけるあらゆる事項を類別して集成したもので、
仏教の大百科辞典である。
また中国仏教資料としても重要である。